認知症の早期発見・早期対応の意義

・薬物療法による進行抑制。
・患者と家族が地域社会で安心して暮らせるための支援体制を早期から構築できる事が期待できる。 
・認知症を来す疾患の中には、適切な診断、治療されれば、回復の可能性が期待できるものもある。
 

認知症はアルツハイマー型に関していえば、比較的進行がゆっくりで、個々の患者で違いはあるが、比較的同じような経過をたどるため、今後起こりうる症状をある程度は予測できる。

 

・その為早期発見することで、今後起こりうる症状に備えるなどの対策が立てやすい 

・高血圧や動脈硬化などの基礎疾患の発見や、再評価・治療の見直しの機会になりうる

・脳血管型認知症では脳卒中を繰り返す度に一段階ストンと落ちるように症状が悪化する

 

認知症と他の病気の鑑別が重要。

正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫。うつ状態。内分泌疾患。不眠などでも認知症のような症状がみられる。 

 

認知症とは

一旦正常に発達した知能が広範かつ継続的に障害され、日常生活に障害をきたした状態。 

病名ではなく、あくまで状態像である。認知障害の中でも記憶障害が中心となる症状)

アルツハイマー型認知症、血管型認知症、レビー小体型認知症等が代表的だが、計6080種類の原因疾患があるとされている。 また、認知症でなくても認知症に見えるものがある。

 

認知症と鑑別すべき病態

意識障害(せん妄など)、加齢による認知機能の低下、うつ状態による仮性認知症、精神遅滞ほか。

記憶障害だけではなく。。
失語 失行(支持された運動を間違って行うか、渡された物品を誤って用いる。鍵を歯ブラシのように使う)
失認(知ってる人の顔を見ても)誰かわからない。知ってる建物や風景がどこか分からず、道に迷うなど)
など。。。 

あくまで後天的な知的機能の障害である。 
一過性ではない。もの忘れがあっても日常生活に支障がなければ認知症ではない。  

 

認知症によるもの忘れ と 正常加齢によるもの忘れ

非認知症者のもの忘れ

昨晩何を食べたか思い出せない。昨日会った人の顔は思い出せるが、名前が思い出せないなど 

認知症者のもの忘れ

体験の全てが記憶から抜け落ちてしまうことが特徴。 

後者では、食べた事や人とあった事自体を忘れてしまう。体験したことの記憶が完全に欠落してしまっていることが特徴。 


 

認知症と加齢に伴うもの忘れの違い

認知症か否かは日常生活への支障の有無で判断されます。 
認知症の初期では自覚があることがあり、区別は容易でありません。